資産形成していたら人格が変わった話

資産が2000万円に到達しようとしている。住宅ローンは完済し、住む家がある。ここまで来てみると自分の心境に様々な変化があり、思ってもいなかった日常を送ることになる。今日はそんな日々の変化や心境をまとめていこうと思う。

  • 仮に働かなくても数年生きていける
  • 仕事に臨む姿勢の変化
  • 前向きな人間に変わった

この話は、あくまで個人の感想です。

今の資産があれば、会社を辞めてもあと何年生きていけるか?

当家の場合なら、もし会社をクビになったとしても5~10年程度は今の生活を維持したまま生きていけることになる。これは凡そ月20万円程度で生活しているからで、5人家族でここまで費用を抑えられているのは、ひとえに家族の協力によるものである。固定費については別途まとめたい。

何はともあれ、こうなると気持ちの余裕は大きい。もし仮に今仕事をクビになったとしても、次の仕事を探すか作るか、新しい飯のタネを探すのに5年というのは十分すぎる期間であろう。

で、あれば。

資産が無かった頃に比べれば、今の仕事に対する依存度は大きく低下しているのである。その結果、仕事に対する姿勢の変化を最近実感してきている。

やりたくない仕事はやらない

生意気なようだが、こういう態度ができるようになってくる。こう書くとただの我がままのように見えるかもしれない。例えば上司から変な指示があったとしよう。

A.資産50万円のオレ ⇒ こいつまた変なこと言ってやがる…でもやるしかない。つまらない仕事…

B.資産2000万円のオレ ⇒ それならこういう方法のほうがいいんじゃないでしょうか?

時代劇でいうところの、「恐れながら申し上げます!」ってやつができるようになった。もちろん優秀で自信のある人は、資産など関係なしに最善の選択をとっていけるのだろう。それはそれとして。

私のような一般的なサラリーマンにとって、上司と違う考えを提示することのハードルはそれなりに高い。リスクを伴う行為だ。私はそもそも性格が臆病・用心タイプなこともあり、上司の言うことには従うしかなかった。影で愚痴ばっかり言っていて回りからも辟易されているようなどーしよーもないヤツだった。小賢しいだけの使えない人間である。

だが資産が増えるにつれ、心境には少しずつ変化が出てくる。

  • 別にこの上司に嫌われたとて、最悪クビになったとて、自分はたぶん生きていける
  • どうせ仕事するなら、上司のためじゃなくて自分が納得できる仕事にしたい
  • 失敗したって、ちょっと怒られればいいだけのこと。

こんな思いが芽生えてくる。この、やる気のない人生を歩んできたこのオレが、である。仕事が楽しい、とかやる気満々、とはちょっと違う。会社にいる時間を充実させたい、という不思議な感覚だ。

お金のことを真剣に考えるようになると、必然的に自分の人生を無駄にしたくないという思いが育つ。そのうえで、自分が持つ絶対的な後ろ盾から、この行動の変化が生じるのである。

このような姿勢で仕事を行うことは、会社側にとっても悪い話ではないはずだ。愚痴ばっかり言っていた社員が、不思議と積極的で余裕ある姿勢になったのだから。もちろん、新人がいきなり生意気を言ってはダメだろうけど、私は中堅社員だからね。

資産形成に対する思いが変わる

こうやって前向きに仕事に取り組むようになると、今の会社も悪くないと思えてくる。

4年前。資産が50万円で、貯金など考えてもいなかった頃。こんな仕事、こんな会社は続かない・・・そう思って資産形成に取り組みはじめた。さっさと貯めてFIREするんだ。そう言ってちょっとした努力を積み重ねてここまできた結果、この仕事も悪くない、楽しくしていこう、という考えに変わってしまったのだ。これは何とも皮肉なものである。人生、悪くないじゃないか。この気の毒な会社、気の毒な上司達も悪くないじゃないか。そう思えてくる。いい会社、良い上司に恵まれて私は幸せ者なのだ。

こうなってくると会社では相変わらず忙しいけどストレスという感じはなくなるし、毎日家庭を支えてくれる家族への感謝も自然と生まれてくる(今まで以上にね)。必然、喧嘩は少なくなり家庭の笑顔も増えてきたんじゃないだろうか。

4年前の自分には、これを言ったって絶対信じることはできないだろう。

色んな考え方が逆だったんだな、と思う。

・何もかもを人のせいにして、仕事も家庭もうまくいかず、自身の境遇を嘆きつつゲームに逃避する

・自分の責任を正面から受け止め、努力を続けた結果、人生が好転しだす ※ゲームもする

それが、資産2000万円というものの力なのか、と思う。2000万円というのはこの化け物がひしめく資産形成界隈では大したことない金額かもしれない。それでも一般人が一朝一夕で貯められるものではないし、何も考えなしには絶対にたどり着かない金額である。ここに来るには、ポジティブに、前向きな努力を継続する力が必要なのだ。2000万円という金額そのものも大事だが、人生を真剣に考えて努力を重ねるうちに、自分自身がいつのまにか前向きな人間に変わった事そのものが、大きな財産なのだろう。

まだまだFIREなんてできる金額ではないが、それよりも大きい何かをつかんだ感覚だ。最初のうちはFIREが目的だったかもしれないが、それはちょっと違うなと今では思う。別に会社を辞めるのは資産形成の目的にはならない。いい人生を送ることが資産形成の目的なのだ。資産を形成していくうちに、自分が理想とする「いい人生の形」がどんどん明確に解像度が高まっていく。そしてその人生の形に向かって、私は着実に歩みを進めている。

会社に勤める人生だって、「いい人生」かもしれない。労働とは強制されるものではなく、選択肢の一つなのだ、と捉えられるようになる。

資産形成中の一個人の感想でした。

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